北海道高教組|新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休校に対する談話(3/10)

北海道高等学校教職員組合連合会は3月10日、「危機に直面した時こそ、現場の状況を踏まえた判断を求める ~新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休校に対する談話~ 」を発表しました。いただいた情報をもとに以下に転載させていただきます。北海道高教組のみなさん、ありがとうございます。


危機に直面した時こそ、現場の状況を踏まえた判断を求める

~新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休校に対する談話~

2020年3月10日

北海道高等学校教職員組合連合会

書記長 菱木淳一

昨年暮れより、中国を中心に発生した新型コロナウイルス感染が日本でも広がりをみせており、特に、北海道では感染者が3月9日現在、100人を超え、道民に不安が広がっており、感染拡大が止まることは多くの道民、国民の願いです。

新型コロナウイルス感染拡大防止のための全国一斉休校をはじめ、学校にかかわる国・道の判断は、「緊急性」を理由にトップダウンで行われています。しかし、危機に直面した時だからこそ、当事者に思いを馳せた判断が必要なのではないでしょうか。

2月27日、安倍首相は、突如、全国全ての小・中・高と特別支援学校に対し、3月2日から春休みまで臨時休校とするよう要請することを表明しました。翌28日、鈴木知事は「緊急事態宣言」を発表し、29日と3月1日の週末2日間の外出自粛と、それまで1週間程度の休校としていた自らの判断を覆し、休校期間の延長を要請しました。

道教委はこの「外出自粛」を受けて、卒業式は3月1日には行わないこと、実施する場合は3月2日以降に行うことを通知しました。多くの道内公立高校で3月1日に予定されていた卒業式が、直前になって延期・中止され、その後特別支援学校の卒業式も一部中止されました。3月は、この一年を振り返り、次の段階に一歩すすめる教育的意義の大きい季節であり、中でも卒業式は、新たな人生に向かう大切な節目となります。しかし、この卒業式をめぐる一連の動きは、学校とそれを取り巻く社会全体にもたらされた混乱の一端でしかありません。

現実の教育現場では、休校中の子どもの居場所の確保や、突然の環境の変化による障がいのある子どもの心身の負担など、具体的で切実な問題が次々と起こっています。そのたびに、教職員や保護者をはじめとする当事者は、子どものための最善の方策を考え、瞬時の対応が求められています。教育は切れ目のない営みであり、一瞬たりとも子どもを置き去りにすることはできないからです。道・道教委には、こうした当事者の具体的な要求をよく聞き、財政措置をはじめとして、現場で日々がんばっている教職員・保護者が見通しを持てるような、実効性ある施策を求めます。

「命令型縦社会」は危機管理に不向きです。一方、「助け合い横社会」は柔軟でしなやかに危機に対処できます。子どもの実態や家庭の状況に応じて、ときには柔軟に判断し、正確な情報や科学的知見、民主的な議論によってこの困難を乗り越えることが、今、求められているのではないでしょうか。子どもたちのいのちと健康を守るため、新型コロナウイルス感染拡大防止は急務ですが、そのような中でも、子どもの権利は最大限保障されるべきです。そのために、私たちは最善を尽くす決意です。