学校という場所の意味を考えて…

子どもたちにとって「給食」の意味

今年の4年生の彼らとのエピソードをもうひとつだけ。

稚内市では3学期にスキー授業があります。お弁当をもって1日がかりで出かけます。
市が管理しているスキー場に市内の多くの学校がスキー授業に訪れます。おのずと少しでも空いていそうな日を選びます。私たち4年の学年部会が選んだ日取りは2月3日と2月14日でした。
スキー授業の日程を伝えると子どもたちから苦情が…。聞いてみると、「節分とバレンタインだ」と言うのです。「どういうこと?」と聞くと、口をそろえて「給食!!」と。さらに聞けば「お豆とかチョコのデザートとか、特別なメニューの日ばっかりじゃん!!」というのです。「ごめん、そこまで考えてなかった」とお詫びしたのは言うまでもありません。

 

子どもたちにとって、毎日の給食はそれほど大きな意味があるのだと気づかれました。

 

宗谷の大先輩が語る子どもと食を語るうえでの昔話に「家で朝ご飯を食べてこられない子のために、職員室の給湯室でこっそりとおにぎりを作って食べさせていた」という逸話がいくつもの学校にあります。1970年代後半の二百カイリ問題で、稚内の基幹産業であった遠洋漁業が大打撃を受け、経済が冷え込んだ時代のエピソードです。

臨時休校のいま、おうちの方が気にしているのは昼食の用意ではないでしょうか。クックパッドが行ったアンケートでも「学校給食のようにバランスの取れた献立を考えるのが難しい」「仕事しながら三食分の料理や家事するのが大変」(クックパッドホームページ)などの声が寄せられています。

また、行政の責任として軽食を提供(臨時休校中の沖縄県浦添市)したり、給食センターで作ったお弁当をボランティアのみなさんが配達する動き(高知県黒潮町/佐賀小学校ホームページ)もあります。稚内の昔話やクックパットの声にあるような、保護者の困り感に直接的に応える緊急策です。臨時休業中の子どもたちの「食」といっても視点は様々でたくさんの考え方が生まれます。しかし、それは学校の毎日の給食とは大きく意味が異なります。

 

学校では毎日の給食では、好き嫌いとかマナーとか身につけてほしい力を語りながら、子どもたちは楽しそうに給食を食べてくれます。子どもたちが大好きな「ひめほっけ」の日は異様な盛り上がりだったり、嫌いだったメニューを少しでも食べてみて「せんせー、食べれたよ!!」って笑顔を見せてくれる子どもの姿があります。

そんな光景から、「給食は、単にはらぺこのおなかをみたすためだけでない」という、給食の意味をものすごく考えさせられます。